こんにちは、GODIVEです。本日は、2026年3月19日に特許庁HPにて更新された審判実務者研究会報告書2025の内容を2/2回目の紹介であります。参考URL:「審判実務者研究会報告書2025」(特許庁ホームページ)https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/kenkyukai/sinposei_kentoukai/2025_houkokusyo.html 最終閲覧日:2026年5月14日
今回は、事例研究2(個別事例)の商標、商品又は役務の類否判断について、であります。事例も含めて紹介がありますが、考察で以下のように挙げられております。↓ア 基本的な考え方(ア)この点、ユーザーの予見可能性の観点から、審査段階においては、商品・役務の類否判断においても、商標の類否判断と同様に、一般的・恒常的な取引の実情を主として判断するべきである一方、審判段階においては、事件毎に個別具体的な取引の実情を考慮する余地があるとの考え方が多数意見であった。(イ)同様の切り分けを、権利形成段階(拒絶査定不服審判、登録異議申立)と権利登録後の段階(無効審判、侵害訴訟)との間で行うべきとする意見も見られた。(ウ)さらに、審決取消訴訟は一般的抽象的事実を対象とするのに対し、侵害訴訟は個別具体的な事実を対象にしており両者の類否判断が当然に一致するわけではないため、侵害訴訟の判示に基づいて拒絶査定不服審判及び登録異議申立における一般論を検討することは難しいのではないか、との意見もあった。
イ これに対し、そもそも一般的・恒常的な取引の実情と特殊的・限定的な取引の実情との差異は相対的なものであって明確な線引きもないので、この区別を絶対視することは避けるべきであるとの意見もあった。そして、請求人・当事者からなされた、個別具体的な取引の実情と思われる主張であっても、必ずしもこれが個別具体的な事情を裏付ける趣旨に限られず、一般的・恒常的な取引の実情を推認させる間接事実とする趣旨で主張されている場合がある(最終的な判断としては、需要者が誤認するか否かであるので、それを判断するための要素である場合がある)から、その場合は考慮に入れるべきであるとの意見があった。
ウ また、取引の実情そのものではないが、類否判断の調整弁的な機能が見込まれる判断要素として「商標の類似度」を挙げる意見があった。具体的には、商標が高度に類似する場合には商品・役務の類似の幅を広く捉え、商標の類似度がさほど高くない場合には商品・役務の類似の幅を狭く捉えることで柔軟・適切な結論が導けると思われ、これは一般的・恒常的な事情といい得る、との意見があった(使用による識別力の獲得が類似度の判断に作用することも考えられるが、そのことに照らしても、「一般的・恒常的」の意義を過度に厳格に捉えるべきでないとの意見も付された。)。
エ また、商標審査基準に例示された各判断要素が、それ自体「一般的・恒常的な取引の実情」の例示の性質を有すると考えられる旨の意見もあった。
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出典:「事例研究2 事例5(商標)」(特許庁ホームページ-審判実務者研究会報告書2025)
https://www.jpo.go.jp/resources/shingikai/kenkyukai/sinposei_kentoukai/document/2025_houkokusyo/02_trademark.pdf 最終閲覧日:2026年5月14日
日本商標審査基準で、商品又は役務の類否判断については、以下にも掲載されております。
参考URL:「商標審査基準〔改訂第16版〕 第3 十、第4条第1項第11号」(特許庁ホームページ)https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/trademark/document/jitsujyo/16_4-1-11-11-4.pdf 最終閲覧日:2026年5月14日
おおまかには、主体が共通しているか?、客体(品質など内容)が共通しているか?、ということで整理されているかと存じます。
おそらく、論点はここに集約されているかとは思われますので、ご参考にしていただければ幸いです。
