学生からの質問22

学生さんから、こんな質問を受けました。

友人から「ここの飲食店のあれと、あそこのレストランのあれ、絶対どちらかがパクっている」という指摘を受けました。
料理を特許権で守ることはできませんか?

料理に関する発明ですが、以下のような特許発明がありました。

まずは、ピラフに関するもの。
「ピラフの味付けに好適な調味用ソースに関し、特にカラメルを用いた調味用ソースおよびこれを用いたピラフ」に関する特許発明(第2894982号)です。この発明が解決しようとする課題は「美味しくて、かつ従来のピラフと大きく差別化できるような新しいピラフを提供すること」にあるそうです(なおこの特許発明は年金不納による登録が抹消されています)。

続いて、玉子豆腐に関するもの。
ズバリ「半熟卵を内包する玉子豆腐」が特許発明(第3648346号)です。この特許発明に関する明細書によれば、出願当時「卵を内包させた玉子豆腐はいまだ製造・販売されるに至って」おらず、「とくに、卵の中でも半熟卵を内包させた玉子豆腐については、これまでに製造の提案すらなされていない」とのこと。


最後に、「水炊き用スープの製造方法」に関する特許発明(第7127790号)。
この発明は「従来に比してあっさりとしたコクのある旨みを向上させ、その製造工程も簡素である水炊き用スープの製造方法」を内容とするものです。明細書によれば「「水炊き」の調理においては、如何にして、具材本来の旨みを引き立てつつ「くどくない旨み」の有るスープを製造するかが調理のポイント」とのことです。


以上のように、「発明」という側面から特許権を使って、広い意味で料理を保護する方法もあります。

ただ、特許発明は公開されてしまうため、「秘伝」にはなりませんので、悪しからず。

 

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